僕が物心ついた頃の記憶がある。
よく神と一緒に親を選んで〜云々のオカルト的な話しをよく聞く。
が、僕はそのような事は無かった。
姉の通っていた英会話教室の帰りに、
母と手を繋ぎ、姉がその教室から出て来るのを待っていた。
突然その時に自我と記憶が始まったのだ。
それ以前の記憶はない。
とは言え、母は母親であると認識出来たし、
姉も姉と違和感無く認識していた。
物心ついた頃から中学生ぐらいになるまで、表面では出さなかったが、内面の精神は酷く不安定だった事も憶えている。
何故に、何故に、何故に…その事ばかりだった。
兄と呼称していた心の中のもうひとつの人格もかつてはいた。
突然いつの間にか消えてしまったが。
突然始まった自我。そして記憶。
僕には理解出来ないだろう。